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戦略とは何か?なぜ必要なのか? - なぜ「戦略」で差がつくのか。

最近ブログの更新が滞っていたので、読書メモ的な形で軽めの記事でも更新していこうかなと思い、久しぶりにブログのエディタを開きました。

今回読んだのは、元P&Gでそこから日産自動車や資生堂と外資系企業から日系企業までを「マーケティング」一筋で渡り歩いてきた音部大輔さんの「戦略思考」についての本。

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世の中、色々な戦略がある中で、本書の特徴を箇条書きにしてみると、下記のような感じです。

  • 戦略的とは何かという根本からわかりやすく書いてくれている
  • 戦略立案のベースとなる「目的」と「資源」について分解しわかりやすく説明
  • 戦略系の本にありがちな硬派な感じはなく、文字も大きめで読みやすく入門書としてよさそう

全体を通して、戦略の根本にこれでもかというほど分かりやすく迫った入門書といえるかなと思います。

音部さんは、

戦略とは、「目的」達成のための「資源」利用の指針、である

と定義し、次に、良い目的とはなんだろうか?(SMART等)、資源とはなんだろうか?と展開し、そこから戦略の効用について触れ、満を持して、戦略の組み立て方に入っていきます。

戦略の効用についてのパートの目次だけ抜粋すると、そうそれそれという項目が出てきてこれだけでも学びになります。

  1. 成功確率が上がる
  2. 目的のよりよい達成が可能になる
  3. いい失敗で経験値を獲得しやすくなる
  4. 再現性の確保
  5. 有意識の力
  6. パニックを防ぐ - 一貫性を担保する
  7. 自損事故を防ぐ
  8. 意思決定を助ける
  9. 目的を共有する
  10. 摩擦を下げる
  11. 権限委譲を助ける

この項目よくわからんぞとか、内容気になるな、という方はぜひ本を手にとってみてください。

サッと読めて実践につながる良書でした。戦略立案する立場にある人にはおすすめです。

戦略系でいうと個人的バイブルはなんといっても「良い戦略、悪い戦略」。こちらもセットで読むと面白いと思います。

良い戦略、悪い戦略

良い戦略、悪い戦略

なぜ「ライブクイズ」が乱立しているのか?米国「HQ Trivia」の事例から考えてみた

昨日、ついに LINE も「ライブクイズ」への参入を発表しました。2018年に入り、Gunosy や 17 Live など、大手の参入が相次いでいるこの領域。

jp.techcrunch.com

正直、日本ではまだまだ流行っているとはいえませんが、なぜこうも色々なサービスが手を出してきているのでしょうか?

というのを昨日チームで飲みながら話していて気になったので、ちょっと考えをまとめてみました。

なかなか面白かったので、続き見てみてください。

そもそも「ライブクイズ」とは?

ライブクイズとは、簡単にいうと、「スマートフォンでリアルタイムにクイズへ回答していき全問正解で賞金を獲得できる形式のライブ動画」です。

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こちらのキャプチャが分かりやすいかなと思います。

MCがクイズを出し、3〜4つの選択肢から時間内(10秒が多い)に回答していく形式です。そして、全問正解すると、その回の全問正解者で賞金を山分けされるような仕組みです。

「毎日12時と20時」のように、どこのアプリも毎日決まった時間に開催しており、ユーザーの頭に植え付けようとしている意図が伺えます。

で、日本ではまだできてたばかりですが、アメリカでは大盛り上がりしているので、そちらの事例を見てみましょう。

米国成功事例「HQ Trivia」は何がすごいのか?

HQ Trivia は米国最大の「ライブクイズ」サービスです。先程のキャプチャもこちらのサービスより取りました。

どんな感じなのが雰囲気を知りたい人は下記の動画をみてみてください。

www.youtube.com

ビジネス的な話でいうと、HQ Trivia の運営元は2018年3月に1500万ドル(15.9億円ほど)の投資を受け、時価総額は100億円も超えてきていると言われています。

techcrunch.com

売上はほぼ上がっていない中ですが、1回のライブクイズで200万人を動員するなど、驚異的なアクティブユーザー数を誇ることから、このような評価がでてきていると言えるでしょう。

HQ Trivia と国内のライブクイズのどちらも見ていて気づいた点として、2点上げておきます。

MC の Scott Rogowski が上手すぎる

動画を見てみると一目瞭然なのですが、MC の Scott Rogowski の進行がめちゃくちゃ上手いです。人々を興奮させるような物の言い方はさすがコメディアンだなという感じです。

さらに、アプリのアニメーションもかなりのクオリティとなっており、このあたりは国内のサービスもこれから追随していくところなのかなと思いました。

HQ Trivia で全問正解することがちょっとした名誉になっている

これは実際どこまでかは分からないのですが、ネットで見ていると感じでいると、HQ Trivia で全問正解すること(=Winner)になることが Honor であるというような文化がユーザー間でできてきているのかなと感じました。

このツイートとか見ていても感じますね。

ユーザーがクイズに対して熱狂している様子が伺えます。ある記事によると、オフィスで人溜まりができていると思ったらみんなで HQ Trivia をやっていたといった話もあり、みんなで熱狂するエンターテイメントになっているわけですね。これは強い。

「ライブクイズ」って儲かるの?

HQ Trivia にここまでの時価総額が付くのなぜなのか?ということで、マネタイズの観点でも考えてみました。

マネタイズ手法としては、サービスとの整合性から考えるに、「スポンサードクイズ」の方向性になるかなと思います。簡単にいうと、クイズ自体が広告となっているものです。

たとえば、こんな感じでしょうか。

Q:2018年3月に公開され、大ヒット中の Pixar の新作映画のタイトルは?

- A1:リメンバー・ミー
- A2:リメンバー・ユー
- A3:フォーゲット・ミー

このスポンサードクイズのすごいところは、ユーザーが回答するという能動的なアクションをとるため、参加ユーザーのうちのほぼ全てのユーザーの認知を獲得できるという点です。

これは、動画広告でいうと視聴完了レベルかそれ以上の効果はあるとして、視聴完了の単価が10円ほどだとしてみると、200万人のユーザーが参加している場合には「200万人×10円=2,000万円」の広告価値があるといえるでしょう。

これはもちろん単純計算なのですが、規模感としてはこのくらいのイメージなのかなと。

そうなってくると、日本のライブクイズサービスでも、ユーザー数が増えてきて数十万人規模になってきた段階で、1回あたり100万円ほどは少なくとも広告効果として担保できる形になってきそうです。

さらに、動画の視聴完了よりもスポンサードクイズのほうが寄与率が高いという数字結果も出れば、それだけ金額も上げていけそうです。これは賞金を考えても大きく伸ばせそうな予感がしてきますね。

マネタイズ以外でのいいところは?

マネタイズという視点以外でも、既存サービスとの相性がよければ相乗効果を狙うこともできそうです。

たとえば、グノシーさんはうまいのですが、クイズの中にニュースを見ていると分かる時事ネタを入れることによって、クイズ目的で入ってきた人にも、ニュースアプリとしての良さを体験してもらおうとしていたりします。

また、17 Live であれば、ライブ動画の配信者である「ライバー」と呼ばれる人たちが、ライブクイズの放送もしているので、ライブクイズをきっかけにライブ配信のほうに興味を持ってくれるユーザーもいることでしょう。そこでファンとなってくれれば、17 Live 側としては嬉しいわけです。

ちなみに、2018年11月9日をもって、17 Live のライブクイズ「17Q」は一旦休止になりました。その判断の根拠が気になるところですが、継続的な運用にもなかなか工数がかかるところなので、一旦休止して次の方針を考えるというのは懸命かと思いました。

まとめ

ということで、ここ数ヶ月で一気に「ライブクイズ」のサービスが出てきていたので、ちょこっと考察してみました。

最近感じるのは、日本の上場企業でも動き出しがめちゃくちゃ早くなっているということ。HQ Trivia の動きももっと早めにキャッチしておかねばなと反省でした。海外の流行りは定期的に頭に入れていこうと思います。

【入門】文系マンに捧ぐ!機械学習の基本の「き」を学ぶための地道な3ステップ

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人工知能、AI、機械学習といったワードがバズワードかのように飛び交う昨今ですが、文系マンからすると、正直さっぱりですよね(汗)

僕自身、1年程前までは、さっぱりな状態でした。そして、今もめちゃくちゃ詳しいわけではありません。ただ、色々と勉強する中で、「さっぱり分からない」→「ちょっと分かる」にはなれた気がします。

そんな「ちょっと分かる」状態でこのような記事を書くのは中々おこがましくもあるのですが、それでも書くことにしたのは、文系マンにとって「ちょっと分かる」の価値は、ちょっとどころか大いにあると思っているからです。

今後、様々な業種業界でAIや機械学習が当たり前のように使われるようになっていく中で、データサイエンティストとビジネスサイドの橋渡しとなる人材のニーズは高まっていくはずです(この記事ではそのような人材を「トランスレーター」と呼んでいます)。そうなった時に、「ちょっと分かる」と大いに役立つのでは、という話です。

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というわけで、本記事では、機械学習が「ちょっと分かる」レベルの筆者が、文系マン向けに、人工知能・機械学習分野をどう勉強していったら効率がよいのか、自らの経験を元に書いていくことにします。

まずは前提から

このような勉強法の記事を書くと、まず問われるのが「あなたのバッググラウンドは?」という疑問。

事前にお答えしておくと、

  • 某国立大学の経済学部卒業
  • 数学は文系にしてはできた方
  • プログラミング経験は学生の頃にちょろっと
  • 今はアドテクの事業をやっている人

という感じです。

アドテクという業界は、まさに機械学習の最前線でして、膨大な広告配信データやユーザーの行動データを元に機械学習によって様々な予測やリコメンドが行われています。

そのような環境の中で、プロダクトを見る立場の自分は、最低限の知識は持っている必要がある、というモチベーションで勉強をし始めました。

【ステップ1】全体像・何ができるかを知る

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「機械学習について勉強しよう!」となった時に、まず知るべきはその全体像です。これはどの分野についても言えることですが、敵を知れば道筋が立てられるもの。

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機械学習とよく混合される言葉として、人工知能(AI)やディープラーニングというワードがありますが、それらの関係性はざっくりこのような感じ。

人口知能の定義はかなり広いです。たとえば、簡単な例でいうと、エアコンで「部屋の気温が30℃以上になったら冷房をかける」というシンプルな If 文も人工知能の範疇です。一方で、画像から特徴を自ら認識・検出し何が映っているのかを言い当てる、といった高度なことも人工知能に入ったりします。

詳しくはこの記事が分かりやすいので、気になる方は読んでみてください。

leapmind.io

おすすめの書籍

実際どんなことができるのか?どのようなことが既に起きているのか?を知る上では、書籍でよくまとまっているものがあるので、そちらを読んでみるとよいでしょう。個人的におすすめな本を紹介していきます。

人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書)

人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの (角川EPUB選書)

人工知能本のバイブルとも言える本。迷っているなら一旦読んでおきましょう。著者の松尾先生は業界内では知らない人はいないという存在。ちなみに、松尾先生の研究室「松尾研」からは、Gunosy や PKSHA Technology 等、急成長を遂げている企業も多数輩出されています。有無を言わさず、まずは読んでおくやつです。

戦略的データサイエンス入門 ―ビジネスに活かすコンセプトとテクニック

戦略的データサイエンス入門 ―ビジネスに活かすコンセプトとテクニック

  • 作者: Foster Provost,Tom Fawcett,竹田正和(監訳),古畠敦,瀬戸山雅人,大木嘉人,藤野賢祐,宗定洋平,西谷雅史,砂子一徳,市川正和,佐藤正士
  • 出版社/メーカー: オライリージャパン
  • 発売日: 2014/07/19
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ビジネス活用事例で学ぶ データサイエンス入門

ビジネス活用事例で学ぶ データサイエンス入門

「人工知能をビジネスにどう活かすのか」という視点では、これらの本が参考になります。

これらの本では、データサイエンス(=人工知能や機械学習などを用いてデータから何らかの結論を導出すること)によって、実際ビジネスの現場でどのようなことができるのかについて学ぶことができます。

二冊目については、「R」というデータ分析や統計に強いプログラミング言語が登場します。コード部分については、一旦飛ばし読みで内容だけ把握するような読み方でいいかなと思います。

データ分析の力 因果関係に迫る思考法 (光文社新書)

データ分析の力 因果関係に迫る思考法 (光文社新書)

さらに、ビジネス的な視点でいうと、こちらの本も勉強になります。

「データを見てどう判断するのか」にフォーカスした本です。因果推論とよばれる分野なのですが、因果を考慮せずに判断してしまい適切な意思決定ができないというケースは、そこら中に転がっているものです。一度この本を読むことによって、データから判断する際の着眼点や、そもそも検証する上でどのような環境を用意すべきなのか等が分かるようになります。

機械学習も結局はどうデータと付き合うかが根本で大事なはずなので、このような本でデータとの向き合い方について学んだおくことは大事かなと思います。

おすすめのスライド

スライドでいうと、PFN海野さんのスライドがとても勉強になります。一例として、こちらを見てみてください。

こちら以外にも勉強になるスライドをいくつも上げてくださっているので、時間があれば見てみるとよいでしょう。

【ステップ2】Pythonを学ぶ

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次のステップにいくために、ある程度コードを読める&書けるようになっておく必要があります。昨今の機械学習界隈では、ライブラリも豊富な Python(パイソン) が使われることが多いので、Python を身につけていくことを考えましょう。

「え、プログラミングとか無理ゲー…。」

という方も多いかもしれません。

しかし、今は良い時代です。厚い本を読まなくても、ウェブ上で簡単に楽しく学べるサービスが出てきています。ここでは代表的な日本のサービスを2つ紹介します。

Aidemy(アイデミー)

Aidemy は、AIプログラミングに特化したオンライン学習サービスです。「AIプログラミング特化型」ということで、Python についても、基本的な文法から関数やクラスまで、基礎的なところを解説してくれています。

その後の機械学習周りを学んでいく上で必要な部分に絞っているため、短時間でコースを終えることができます。プログラミング学習というと様々なルールがありどこまでやればよいのか分からず挫折してしまうという人もいるかもしれませんが、Aidemy では必要な部分のみに絞ってくれているため、テンポよく進めることができるでしょう。

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ちなみに、画面はこのような感じです。

2018年3月までは全コース無料ですが、4月以降については有料化されるとのことなので、今のうちにいっぱい学んでおきましょう。

aidemy.net

Progate(プロゲート)

続きまして、Progate です。こちらは、AIに限らず、プログラミング全般のオンライン学習サイトです。

プログラミング言語のうちの1つとして、Python のコースがあります。ちなみに、Python は、データ分析周りでの利用の他に、Django というウェブサービスを作る上で便利なフレームワークがあるなどウェブサービスの実装等にも利用することができます。

Progate のコースでは、Aidemy よりボリュームが多く、AIプログラミング以外での利用も想定されて作られていることが分かります。Aidemy をやってみて、もっと Python について知りたいという人は見てみるとよいかもしれません。

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画面はこんな感じです。Aidemy よりも UI/UX は優れている印象です。アプリもリリースされていたので、ちょっとしたスキマ時間や通勤時間に学習するといったこともできそうですね。

prog-8.com

Aidemy と Progate どっちからやる?

最近、Aidemy 代表の石川さんがこのようなツイートをされていました。たしかに、文系マンに最初から Aidemy は難しいかもしれません。やってみて難しそうな場合には、一旦 Progate で修行をするという手順にしてみるとよいでしょう。

【ステップ3】実際にコードを書いてみる

機械学習の全体像とそのビジネスインパクトを知り、Python の基礎を学んだところで、ようやく機械学習に関するコードを書いていきましょう。

「文系マンでそこまで必要なのか?」という疑問はたしかにあります。

ここは自論になるのですが、ウェブサービスやアプリを作る時も同様で、簡単にでもいいから一度自分でやったという経験は、思考を展開する上で重要であると思っています。これは自分の経験から思うことです。

少しでも経験したことがあれば、建設的な議論もできるようになりますし、その分野を本当にマスターしている人に対して心底リスペクトするようになります。これらはチームとしてうまく機能させるために、大事なんじゃないかなと思ったりします。

どんなコードを書くの?

機械学習には様々な学習モデルがありますが、それに呼応する形でライブラリも用意されています。どのように学習が行われるかを確認する上では、一度ライブラリなしで実装してみると非常に勉強になりますが、正直文系マンにとっては too much な感じもします。

そこで、オススメしたい方法は、各学習モデルを理解しそれぞれライブラリを利用して一度動かしてみることです。

おすすめのサービスと書籍

Aidemy(アイデミー)

はい、また出てきました Aidemy(アイデミー)。別にお金はもらっていません。良いサービスだと思うから紹介しています。

Aidemy では、scikit-learn(サイキットラーン)等のライブラリを用いて容易に学習モデルを動かしてみることができます。「容易にできる」というのは1つポイントです。

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書籍でやろうとすると、コンソールの操作であったりパッケージのインストールであったりと、モデルを動かすことに付随して必要な「ベース」となる設定のようなものがいくつか必要です。初心者はそこで引っかかりがちなのですが、そうなると大抵モチベが急降下してしまいます。

その点、Aidemy のようにウェブ上で仮想コンソールを用意してくれていると、学びたいことにフォーカスできて効率がよいというわけです。

ちなみに、アメリカには、DataCamp という Aidemy の元といえるようなサービスがあります。こちらのほうが、前述のR言語もあったりとコンテンツは豊富なので、英語が分かる人はこちらを使うのもありでしょう。一旦は Aidemy でいい気もします。

www.datacamp.com

書籍『実践 機械学習システム』

書籍でいうと、こちらの本がおすすめです。機械学習の基本的なモデルについて、コード実装例と共に解説してくれている本です。

実践 機械学習システム

実践 機械学習システム

Python のコードは Github で公開されているので、解説を本で読んで、コードについては Github からコピペして自分の環境で動かしてみるという感じでいいかなと思います。

github.com

個人的には、ニュースを K-means でクラスタリングしてってあたりとかは実際に動かしてみて面白いなと思いました。なんとなくの感覚が掴めます。

仕事ではじめる機械学習

仕事ではじめる機械学習

あと、最近出たこちらの本も評判が良いので、見てみるとよいかもしれません。僕はまだ手を付けられていませんが、入門書的な立ち位置なのでこちらからやってみるのもありでしょう。

数学が分からない場合は?

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機械学習分野を勉強していると、必ずぶつかるのが「数学」の壁。

文系マン的にはキツイですよね。シグマとか偏微分とかベクトルとか行列とか、、いかがお過ごしでしょうか?

ここについては、自分としても一度きちんと時間とって勉強し直さないとなと思っているのですが、まとまった時間がとれておらず、不十分だと感じています。ただ、理解を深めるためには必要です。

一応自分が「やったこと」と「これからやろうとしていること」を書いておきます。

なるほど高校数学 ベクトルの物語―なっとくして、ほんとうに理解できる (ブルーバックス)

なるほど高校数学 ベクトルの物語―なっとくして、ほんとうに理解できる (ブルーバックス)

まず、このような漫画で分かる系の本をいくつか買って読んでみました。高校数学レベルでも概念忘れていたり、当たり前の法則を忘れていたりしたので、まずはここからと。

悪くはないのですが、これだけだと足りないので、これから手を付けようとしているのが、次の本。

Pythonからはじめる数学入門

Pythonからはじめる数学入門

これはチーム内のスーパーエンジニア氏からおすすめしてもらったものです。「Python に慣れる」と「数学を学ぶ」を並行して進められる本ということで、Python の基礎が分かっている人で数学を学びたい人にはきっとピッタリの本となるでしょう。

まとめ

久しぶりに長文のまとめ記事を書いてみました。いかがだったでしょうか?

学習法は人それぞれですが、何らかの参考になったら嬉しいです。

最後に1つ付け加えるとすると、なんだかんだ「環境」は大事です。自分はアドテクというまさに機械学習を使う業界におり、周りにはその分野に精通している人たちがいます。そして、部署内では「実践機械学習ゼミ」、チーム内では「アルゴリズム勉強会」といった学びを促進してくれる活動があったりします。

その中で、自分で学習するのと並行して、「すぐに人に聞くことができる」&「すぐに学んだことを実践することができる」というアクションを行うことができたのは、最高の環境であったように思います。

というわけで、そんな環境にも興味がありましたら、ツイッターでお声掛けください。僕もまだまだこれからなので一緒に学んでいければと思います。

↓筆者のツイッターはこちら

なぜ Siri はイケていないのか?Google Assistant と Alexa に追いつけない理由

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Mashable に面白い記事があったので紹介します。「なぜ Siri がこうもダメなのか?」という内容です。

Apple は、2010年に Siri の元となるアプリを買収し、2011年には他社に先んじて iPhone 4S に Siri を組み込むなど、音声アシスタント市場をリードしていました。

しかし、いつの間にか Google Assistant や Amazon の Alexa に後塵を拝する構造になっていると。

こちらの記事では、その原因について、様々な理由が述べられています。それぞれ説に過ぎませんが、どれも他人事ではない反面教師な事例なので、見ておく価値はありそうです。

mashable.com

以下では、その理由について、簡単に触れていきます。

アプデが年1回しかなかった

記事によると、Siri のアップデートは、iOSのメジャーアップデートに合わせて年に1回だったとのこと。これは、Google や Amazon と比較して、非常に見るからに遅い。どんどん進化していくべきはずなのに、年1回のアップデートでは良いモノはできないだろうという理由です。

これについて、元 iOS チーフのスコット氏は、「違うんだ!俺が悪いのではない。元々の Siri のチームが悪いんだ。深刻なバグばかりでそれどころじゃなかったんだ!(筆者意訳)」と反論をしています。

真実は分かりませんが、元メンバーがこのようなことを言っている時点で、チームが上手くは行っていなかったことが伺えます。ここからは想像ですが、おそらく、旧メンバーと新メンバーの間で確執があり、知識の共有も十分になされない中、非効率でストレスフルな環境になっていたのではないでしょうか。

ということで、これが想定要因の1つ目です。

買収して得た技術を導入していった

Siri では、いくつか買収を行いそこの企業が保有する技術を導入していったのですが、そこも上手くいっていなかったとのこと。

具体的には、2013年に買収した Topsy の技術を検索機能に統合したり、2015年に買収した VocallQ の技術を自然言語の機能に統合しました。

ただ、Topsy 側の人間としては、Siri のチームと働きたいとは思わなかったそうです。なぜかというと、Siri が初期のインフラから抜け出せずておらず、簡単にいうと、レガシーでイケていなかったから。

想像ですが、Topsy は技術に尖ったスタートアップで、モダンなテクノロジーを使ってイケているサービスを作っていたのでしょう。そこがいきなり、Siri という2010年の頃のコードが残っているレガシーなプロダクトの開発をしなければならなくなり、テンションが下がったという話かなと思います。

そう考えると、1点目に続いて、2点目も組織的な課題と言えそうですね。

Siri を HomePod に組み込みプランがなかった

Siri は、Amazon Echo のローンチまで、HomePod に組み込まれるプランがなかったようです。これは現場に伝わっていなかっただけの可能性もありますが、、どうなのでしょうか。

記事によると、元々 HomePod は Siri の機能はなしのスピーカーとしてリリースする予定だったようです。

もしこれが本当だとしたら、先見性という点で、Google や Amazon に負けていたとも言えるでしょう。

思ったこと

「Apple のプロダクト is 最高」と思いがちなここ日本ですが、「Siri とかイケてないわ」と言い捨てる人たちもいるのだなと新鮮でした。

1点目と2点目は、いずれも旧メンバーと新メンバーの連携という組織的な課題に根ざしている課題と捉えることができ、企業買収の闇の部分を見た気がします。

一方で、Apple、Facebook、Google などはそれこそ年に数十社というレベルで買収を繰り返しています。買収した企業の技術をどのようにすれば上手く取り込むことができるのか、どのようにすればスムーズにチームに馴染んでいけるのか、そのあたりの成功事例についても知りたいなと思いました。

任天堂 Switch版「大乱闘スマッシュブラザーズ」発表時の世界中の熱狂っぷりがスゴい

3月9日朝7時に放送された「Nintendo Direct 2018.3.9」にて、Switch 用ソフトの『大乱闘スマッシュブラザーズ』が発表されました。

その時の反応がこちら。

youtu.be

0:40 頃からが見どころです。スプラトゥーンのインクリングが後ろを振り向くと、その瞳の中にはアレが映っているのです。

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このシンボルを見て、分かる人は分かるでしょう。そう、任天堂の人気ゲーム『大乱闘スマッシュブラザーズ』のシンボルです。

この時の皆の反応、熱狂ぶりが本当にすごいのです。我を忘れて叫びまくっていますね笑。もう何と言っているのか分かりませんが、とにかく叫んでいます。

ここまで愛されるサービスというのはスゴいですね。それも日本発で世界中でこんなにも熱狂されているのを見ると、日本人として嬉しく思います。

「Apple 信者」というように、Apple の Keynote で毎回夜中に熱狂している人もいますが(僕も大体夜更かししてしまいますが)、日本にもこのように世界中の人を熱くさせるものがあるのだと再認識できました。こんな愛されるサービスを創っていきたいです。

1500人の新規事業経験者アンケートから分かった新規事業の真実 / 「『事業を創る人』の大研究」

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「事業を創る人」の大研究

「事業を創る人」の大研究

ざっくり内容

本書は、一言でいうと、企業内の新規事業についてアンケートを元に科学した本だ。

新規事業について、その戦略論については数多の本が出ているが、その現場について統計データで分析を試みた本は珍しいだろう。そもそも、そのような統計データを集めるところから行わなければならない。そこがハードルだ。

本書では、民間企業における新規事業の経験者1500人に対してアンケート調査を行ったという。このデータだけでも相当な価値があるといえよう。

データからの考察部分について、データから分かることを詳述している形なので、基本的にはデータを追っていき気になるところは文章を読むという読み方でもよいかもしれない。

以下では、特に気になった点について触れていこう。

気になった点抜粋とコメント

業績志向は新規事業の業績に影響しないのに対し、成長志向は新規事業の業績を高める影響がある

これは面白い結果。業績志向は既存事業の業績には大きく寄与するが、新規事業となると成長志向のある人のほうが業績を高めることにつながるのだという。既存事業と新規事業とでは、ゲームが異なるということなのだろう。

新規事業は、はじめて任される1度目よりも2度目以降のほうが成功確率が上がる

サイバーエージェントのミッションステートメントには「挑戦した敗者にはセカンドチャンスを。」という言葉があるが、その経済的合理性が証明されたことになる。

新規事業の業績に影響しているのは「経営層からの内省支援」と「社外の新規事業担当者からの業務支援」

新規事業責任者は得てして孤独になりやすい。そこで、新規事業経験のある経営層により内省支援や、社外で同じような立場にある人との関わりにより、メンタル的に救われるというのが大きいのかもしれない。

経営層が新規事業に対して多産多死型スタンスを持っているほど、新規事業の業績は低くなる

これはまた面白い結果。新規事業はたしかに成功する確率は少ない。しかし、多産多死を経営層が名言してしまうと、現場の士気が下がるのだろう。

そうではなく、一緒になんとかして立ち上げようという姿勢がよい、とのこと。

成果を上げた企業と成果が出なかった企業との間で最も大きな差が出ているのは「自社の強みの分析・他社研究」

企業の新規事業においては、いかに自社のアセットを用いて他社との差別化を図るかが重要なファクターとなってくる。そうなったときに、自社の分析と他社研究は必要不可欠なのだろう。

他部門からの期待が高く、新規事業を応援しようという組織風土は新規事業の業績を高めることがわかりました。一方、お金の無駄遣いだと思われ、経営からの関心も薄い組織ほど、新規事業の業績は低い傾向にある

これは「組織風土」の観点で面白い結果だった。新規事業を応援しようという組織風土は業績を高める。「育成事業」といった魅せ方にするのもよいだろうとのこと。これは納得。

まとめ

企業内の新規事業について、統計を元に科学したという面白い内容だった。今まで概念としては良いと言われていたことも、こうして数字とセットで語られるとより説得力がある。

個人としては、新規事業を任されている立場なので、当事者として活かしていきたいと思う。

企業内の経営に携わる人、新規事業に携わる人及び興味がある人にはおすすめの一冊。

「事業を創る人」の大研究

「事業を創る人」の大研究

ちなみに、こちらの本は『ペア読書』という手法で読みました。 おすすめな読書法なので、気になる方は下記記事で詳細を見てみてください。

moto.hatenadiary.com

アンスクーリング、自然通貨、伊藤穰一さんの『教養としてのテクノロジー』に学ぶこれからの世界

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教養としてのテクノロジー―AI、仮想通貨、ブロックチェーン (NHK出版新書 545)

教養としてのテクノロジー―AI、仮想通貨、ブロックチェーン (NHK出版新書 545)

ざっくり内容

この本では、テクノロジーがさらに進化した未来において、「経済」「社会」「日本」はどうなっていくのかについて、Joi こと伊藤穰一さんの視点で描かれている。

ここでいうテクノロジーとは、具体的には、人工知能(AI)、仮想通貨及びブロックチェーンのこと。人工知能の発達した社会では、労働が機会に代替されていくが、その中で僕らはどうしていくべきなのか。また、仮想通貨やブロックチェーンにより経済・社会はどう変わっていくのか。

上記のようなテーマを網羅的に扱っており、かつ平易な言葉で表現されているので、最近のテクノロジーと経済・社会との関係性についての入門書的な立ち位置ともいえるだろう。

以下では、特に気になった点について触れていく。

フューチャリストではなくナウイスト

イノベーションは、いま身の回りで起きていることに心を開き注意を払うことから始まるのだから、フューチャリスト(未来志向者)であってはいけない。今の出来事に集中するナウイスト(現在志向者)になるべきなのだ

(括弧内は筆者追記)

これからの教育について語る章では、「アンスクーリング」というアメリカでのムーブメントが紹介されている。

アンスクーリング(Unschooling)とは、日本語訳すると「非学校教育」。学校教育に頼らず、自発的な学習をその哲学とし、何を学ぶかも子ども自身が決め、答えのない世界で子どもが自分の恋有働を通して成長するスタイルだ。

通常の学校教育では、「将来のために」学校側が決めたカリキュラムを学んでいくが、アンスクーリングでは、「自分のなかに幸せを見つける」ということが基本的なアイデアであり、自らの人生の「生きがい」を考えることが大切とされる。そのため、アンスクーリングの教育を通して育った子どもたちは、必ずしも一流大学への進学率が高いかというとそうではなく、代わりに多種多様な道へと進んでいくのだという。

これは、かつて子どもの頃からコンピューターを遊びのように触っていた世代が、現在天才的プログラマとして活躍しているようなことなのだろう。

そして、これからの世界、人工知能が既存の労働をどんどん代替していく中で、「将来のために」という教育はさらに意味をなさなくなっていくのだろう。そうなったとき、このアンスクーリングの概念が提唱しているように、自分の生きがいを小さいころから見つけその道を突き詰めた人が、より活躍する、あるいは、幸せな生活を送ることができるのではないか、と考えさせられた。

仮想通貨と自然通貨という考え方

『「ブロックチェーン」は「資本主義」をどう変えるのか?』という章では、ブロックチェーンにより台頭するこれからの通貨として、「仮想通貨」と「自然通貨」が紹介されている。「仮想通貨」はご存知のとおり。「自然通貨」は、森林やマグロなど、「自然資本」に基づく通貨のことだ。

自然通貨を導入することにより、自然資本を可視化することにより、より正確かつ低コストにコントロールできるようになる。たとえば、二酸化炭素の排出量の可視化により排出権の売買が行われているようなことが、他の自然資本でも行われるようになるということだ。

これはかなり革命的なのでは、と個人的に思う。「地球」という限られた資源の中で、地球人としてどう生きていくかを考える上で鍵となる気がしているからだ。今までは、様々な条約などルールを作ったり、紳士協定的な形で環境を守ろうという動きはあったが、正直ワークしているかというと、少なくとも一般市民の自分の目からすると思えなかった。そこに対して、「自然資本」という形で可視化され、自然通貨として流動性のある公平な形でやりとりがされれば、仕組みとして良い方向に向かう気がするというわけだ。

本文中では、「ナチュラル・バランスシート」という言葉も使われていた。このように可視化することがまず第一歩。一筋縄では行かない領域な気はするが、テクノロジーにより改善されていくことに期待したい。

まとめ

いくつか特に気になったポイントについて、自分の考えも交えて紹介してみた。本文200ページ弱の新書なので、サクッと読めて勉強になる良心的な本だと思う。

ぜひ気になる方はご一読を。そして色んな方の感想を聞いてみたいです。

教養としてのテクノロジー―AI、仮想通貨、ブロックチェーン (NHK出版新書 545)

教養としてのテクノロジー―AI、仮想通貨、ブロックチェーン (NHK出版新書 545)

また、こちらの本も関連性があって一緒に読むと面白いかもしれません。 moto.hatenadiary.com

こちらの本は、『ペア読書』という読書法で読みました。 おすすめな方法なので、気になる方はこちらの記事で詳細を見てみてください。

moto.hatenadiary.com

AIを前提とした社会をどう生きるか?AIとBI(ベーシックインカム)による新ステージ /『AIとBIはいかに人間を変えるのか』

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AIとBIはいかに人間を変えるのか (NewsPicks Book)

AIとBIはいかに人間を変えるのか (NewsPicks Book)

第二回のペア読書はこちらの本で実施してみました。

ペア読書については、前回の記事に詳しくまとめているのでこちらを見てみてください。

moto.hatenadiary.com

2人で同じ本を用意し、その場で30分間で読了し、本の内容についてディスカッションをする

簡単にいうと、こういうことですね。

では、本題に入っていきます。

概要

まえがきから抜粋すると下記の通り。

経営コンサルタント・波頭亮によるAI(人工知能)・BI(ベーシックインカム)論の決定版! 産業革命以来の社会変化に対応するために読むべき必読書。

【人類史上初、我々はついに「労働」から解放される。この歴史的大転換をどう生きるか! 】 すべての生産活動をAIが行い、生きていくためのお金はBIで賄われる。 働く必要ない世界はユートピアか、深い苦悩の始まりか―。

本書は「AIとBIは世の中をどう変えるのか」について分析し、予測し、メッセージを提起したものである。 単なる未来予想の一つの寓話になってしまわないように、まず簡潔に、しかし総括的にAIとBIについて紹介・解説して、それぞれが持つ現代社会を根底から覆してしまう可能性を分析した上で、AIが更に発達し、BIの導入が実現すると、世の中がどう変わっていくのかを明らかにしていく。 本書を手に取ってくださった方々が、AIとBIが社会にもたらすであろう変化とインパクトを知り、AIとBIによる豊かな社会と良き人生を実現するために少しでも参考になれば幸いである

章立てとしては、以下のようになっています。

  • 第1章 AI…人工知能とは(AIとは…AIの発展の歴史;AIと人間)
  • 第2章 ベーシック・インカム(BI)の仕組みと効力(BIの仕組みとメリット;BIの実現可能性;民主主義・資本主義とBI)
  • 第3章 AI+BIの社会で人間はどう生きるのか(AIとBIが導く“新しいステージ”;AI+BIの社会で人間はどう生きるのか)

第1章については、基本的なAI(人工知能)のおさらい的な内容。普段からAI関連の書籍を読んでいる方は読み飛ばしてしまってもよいでしょう。

第2章は、本書の肝につながるベーシックインカムについて詳細に思考していくための章なのできちんと読みたいところ。ベーシックインカムって現実的にどうなの?財源どうするの?働かなくてもよくなると人って怠惰になってしまうのでは?といった様々な疑問に対して、的確な回答をしてくれたという印象。

そして、第3章は仕上げです。AIだけではディストピアに陥る未来が見えている。ただ、AIとBIをうまく組み合わせることでよりよい社会を築けるかもしれない。という内容です。

第3章の最後には、未来に対する懸念についても吐露されており、たしかになと考えさせられました。

思ったこと

ややネタバレですが、本書の最後で筆者は「AIが労働を肩代わりしてくれる社会で、人間はどう生きたらいいのか?」という問いをぶつけていました。

ここは本当に深いですね。「労働」というのはネガティブな印象があるかもしれませんが、誰もが社会的な行動に参加できる仕組みを用意してくれていたという点において、それはそれで大きな社会的価値だったのだと気付かされました。

定年退職をしていきなり時間ができたときに呆然としてしまうという話を聞くこともありますが、それと同じことが若いうちにもできたらどうなるのでしょうか?

そんなことを考えながら、この本を読み進めていくとさらにおもしろく読めると思います。哲学的な話にもなってくる内容です。

AIとBIの未来、シンギュラリティ後の世界がどうなるのか、気になる方にはおすすめです。

AIとBIはいかに人間を変えるのか (NewsPicks Book)

AIとBIはいかに人間を変えるのか (NewsPicks Book)

また、余談ですが、こちらの書籍、幻冬舎の箕輪さんという方が編集されています。ご存知の方も多いかもしれませんが、『お金2.0』や『多動力』等、2017年〜2018年に掛けて話題になっている本を編集者という立場から仕上げ、時代の寵児とも言える方です。

箕輪さん編集の本はどれも未来について考えさせてくれる内容で面白いです。こうして編集者を軸に本を見ること自体が自分にとっては初めての体験。初めての体験を創ってくれた箕輪には頭が上がりません。

この本とか特にオススメです。

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)

次に読むならこの本

人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書)

人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊 (文春新書)

人工知能とベーシックインカムの話となるとまずこちらの本が思い浮かびました。 人工知能によって雇用がなくなる中どうすればよいのかという解として、ベーシックインカムの導入が提示されています。新書らしく、様々な思考が垣間見れる良書です。『AIとBIはいかに人間を変えるのか』よりも硬派ですが内容は深めといえるでしょう。

BI(ベーシックインカム)なきAI(人工知能)はディストピアをもたらします。しかしBIのあるAIはユートピアをもたらすことでしょう

という一文に集約されていると言えるかもしれません。

隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働

隷属なき道 AIとの競争に勝つベーシックインカムと一日三時間労働

これはまだ読めていないのですが、友人が紹介してくれました。概要は以下の通り。

オランダの29歳の新星ブレグマンが、「デ・コレスポンデント」という 広告を一切とらない先鋭的なウェブメディアで描いた 新しい時代への処方箋は、大きな共感を呼び、全世界に広がりつつある。

最大の問題は、人間がAIとロボットとの競争に負けつつあること。 その結果「中流」は崩壊し、貧富の差は有史上、もっとも広がる。 それに対する処方箋は、人々にただでお金を配ること、週の労働時間を15時間にすること、 そして国境線を開放することである。 それこそが、機械への『隷属なき道』となる。

具体的な処方箋が述べられている形でしょうか。気になるので読んでみようと思います。

最強の読書法という『ペア読書』をやってみたら本当に最高だった件

ペア読書、土曜の朝から相当捗りました。

昨日こちらの記事を見て面白そうだと思い、友人たちにシェアしたところ、今すぐやろうという話になり、早速やってきました。 note.mu

ペア読書とは、「2人で同じ本を用意し、その場で30分間で読了し、本の内容についてディスカッションをする」 というものです。

冒頭の記事によると、その良さは下記の2点。

ディスカッション相手がいるプレッシャーと、時間のプレッシャーがあるので、短い時間で濃く読める。

話すことでの理解の深まり、記憶への定着、日常への取り込まれ方がすごい。

本は読みたいけれど時間が確保できない、読んでもすぐに忘れてしまいがちといった課題をお持ちの方には刺さるメリットではないでしょうか。少なくとも、僕にはグサッと来ました。

こんな感じでやってみた

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メンバーの才能を開花させる技法

メンバーの才能を開花させる技法

  • 作者: リズ・ワイズマン,Liz Wiseman,グレッグ・マキューン,Greg McKeown,(序文)スティーブン・R・コヴィー,Stephen R. Covey,関美和
  • 出版社/メーカー: 海と月社
  • 発売日: 2015/04/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • この商品を含むブログ (3件) を見る

方法

方法としては、以下のような形で実施してみました。

  • 書籍は『メンバーの才能を開花させる技法』をチョイス
  • 基本的には元記事の方法に従って、30分で読書→ディスカッションの手順
  • ペア(2人)で行うものでしたが、4人(うち1人はリモート参加)で実施

今回の選書は、参加者全員の関心事でもあるマネジメント関連の本にしてみました。

議題

議題としては以下のような事を話しました。

  • 30分という短い時間でどのようにして読んだか
  • 印象に残ったところ
  • 本を通しての反省・学び

「どのように読んだか」というのは普段あまり聞かないところなので、参考になりました。

「131ページのここが◯◯だよね」のようなな会話を本をペラペラめくりながらしていた感じです。

やってみての感想

正直、予想以上に良かったです。これは定例化しようという話になりました。

何が良かったかを言語化すると以下の2点が挙げられます。まさに元記事でも触れている点なのですが、実践を通して改めて感じました。

『30分』というタイムプレッシャーが読書効率を飛躍的に上げる

時間制限を設けることにより、「いかにエッセンスを吸収するか」という視点で読書をできたのがまず良かったです。今回の本は300ページほどあるので、普通に読むと3〜4時間ほどかかりそうなものですが、30分でも概要把握まではすることができました。

主張の元となる事例などについては飛ばし読みしているところもあるので、自分の中でより血肉化したいと思った部分は後ほど詳細を読んでみようかなと思っています。

この読み方は『ペア読書』に限らずやっていきたいなと思いました。

ディスカッションで内容が深まる

ディスカッションがあることによって、読書時の姿勢も変わりますし、議論を通して内容を再確認できたのは良い点でした。さらに、自分ひとりでは気づかなかった点にも気付かされたりするので、学習量が圧倒的に高まったように思います。

まとめ

『ペア読書』、おすすめです。リモートでも全然いけました。関心トピックスの合う友人とやってみるとよいと思います。

また、今回ペア読書で使用したこちらの本はかなりおすすめです。チームメンバーの力を最大限に発揮する『増幅型リーダー』というリーダー像に迫る一冊です。マネジメントに関わることがある方はぜひに。

メンバーの才能を開花させる技法

メンバーの才能を開花させる技法

  • 作者: リズ・ワイズマン,Liz Wiseman,グレッグ・マキューン,Greg McKeown,(序文)スティーブン・R・コヴィー,Stephen R. Covey,関美和
  • 出版社/メーカー: 海と月社
  • 発売日: 2015/04/22
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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友人のブログ紹介

香川からの一緒にペア読書をした友人もブログを書いていました。 ryushiosaki.com リモート参加について詳しく知りたい方はぜひに。

ファシリテーション本の決定版『ファシリテーションの教科書』要約

はじめに

チームをリードする立場となり、日々会議を仕切ることは多くなった。

ただ、どこか会議の運びが上手くいっていないという違和感は自分の中にあり、その解決策として手を出したのが『ファシリテーションの教科書』という本であった。

ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ

ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ

端的にいうと、控えめに言って最高の書籍であった。自分の中に課題感があったこともありスッと内容は入ってきた。以下では、その内容について紹介していこう。

ファシリテーションとは?

ファシリテーションとは、メンバーや関係者の知恵とやる気を引き出し、深い納得に詩付けられた合意を実現する協力な武器であり、同時に人の能力を育成するうえで肝となるコミュニケーションスキルのこと。まさに、リーダーが果たすべき役割である。

ファシリテーションは、コミュニケーションスキルを超えてリーダーシップのあり方そのものともいえる。

トップダウンで戦略を決めてもメンバーのモチベーションは上がらない。「引き出し、決めさせ、自ら動くことを助かる」というスタイルに転換することが必要であり、それこそが「ファシリテーションの本質」である。

腹落ちしているか?

人々の意欲を高めるためには、メンバーに「腹落ち」させることが必要である。

「腹落ち」とは、「目的と理由」を深く理解し、「具体的なあるべき姿」を自ら描き、「ワクワク感や当事者意識」をもてるレベルまで納得するということである。これをいかに実現するかが問題だ。

ファシリテーションはメリットは大いにあるが、皆壁にぶつかるものだ。 それも当然。ファシリテーションとはコミュニケーションに関するすべての要素を統合した、最高難度のスキルなのだ。高度な思考力、理解力、表現力が必要とされる。一朝一夕には身につくものではない。

ファシリテーションを上手く行うためには、事前に十分な「仕込み」と、議論の場で参加者の思考を適切に導く「さばき」の技術が必要である。

また、それだけでなく以下の2点が不可欠。

  • 「問題解決」「構造的な話の理解」ができる思考力
  • 人の可能性を信じ、意欲、能力、知恵を引き出す」という基本姿勢

もうこれを聞いただけで尻込みしてしまうほど難易度の高いスキルだ。以後では、このハードなファシリテーションの実践法について解説が続いていく。

仕込み

仕込みとは、「議論の『出発点』と『到達点』を明確にする」「参加者の状況を把握する」「議論すべき論点を洗い出し、絞り、深める」の3点を行うこと。

議論の『出発点』と『到達点』を明確にする

合意形成ステップのどこからどこまでを扱うのかを明確にすることで、目的が明確化され議論が進みやすい。また、参加者も迷わなくなる。

▼合意形成のステップ

  • 場の目的の共有・合意
  • アクションの理由の共有・合意
  • アクションの選択・合意
  • 実行プラン・コミットの確認・共有

参加者の状況を把握する

意思決定をする上で、本来重要な役割を果たすべき人を見つけ、その人の持つ情報、知見、考えを引き出すことが大事。単に声が大きい人の意見で決まらないようにする。

議論すべき論点を洗い出し、絞り、深める

出発点から到達点までどうつなぐかを考える必要がある。

つなぐ=合意形成に至るために、「何について」「どのように」議論するのかを具体的に設計することである。

その設計で最も注目すべきものが「論点」である。

ファシリテーターは、論点を十分に理解・把握しておくことが必要である。

論点とは、意見や主張そのものではなく、「その意見や主張は、どういった問いに答えているのか?」もしくは「その意見や主張が、どのようなポイントについて考えた結果、導かれているのか?」ということ。

例)「部品調達元を切り替えるか?」という共通の論点に対して、「品質は担保できるのか?」と「コストは今より安くなるのか?」という異なる論点を元に議論が行われる。

論点を把握することは難しい、どうすべきか?

「あるべき議論の論点の地図」をつくり、様々内見を即座に位置づけられる状態を頭の中につくっておくことが大事。

「論点の地図」をつくるには、「広げる(洗い出す)→絞り込む(重み付け)→深める」という順番を意識するとよい 。

論点を広げる

論点を広げるためには、以下の方法がある。

  • テーマ自体から論理的に洗い出す
  • フレームワークを活用する
  • 合意形成のステップを細分化して論点を押さえる(おすすめ)

絞り込む

参加者を想定して、「到達点に至る上で合意を形成する必要のあるものかどうか?」をポイントとする。

また、合意形成のためには必要だが、皆が同じ意見で議論をする必要はない点については「確認する論点」として参加者の確認をとる。

議論をする必要はあり、かつ意見の対立もあるがその場にいる参加者が持っている情報や意見の準備状態では結論が出せない場合は、「この論点は重要ですが、今ここでは結論が出せないので、次回までに各自準備をした上で再度議論しましょう」という形で「置いておく論点」とする。

まとめると、以下の4つに分類して考える。

  • 議論すべき論点
  • 議論すべきでない論点
  • 議論する必要はないが、確認する論点
  • (今は)置いておく論点(後に議論する論点)

最終的に、論点相互において「上下の関係」と「前後の関係」を意識する。

  • 上下の関係:大きな抽象度の高い論点とそれを具体化・細分化した論点のこと。
  • 前後の関係:議論すべき順番がある論点同士の関係のこと。

問題解決のステップ実践

先程の「合意形成のステップ」をさらに細分化する。

▼合意形成のステップ

  • 場の目的の共有・合意
  • アクションの理由の共有・合意
  • アクションの選択・合意
  • 実行プラン・コミットの確認・共有

アクションの理由の共有・合意を3つに細分化 →「問題意識の明確化(What)」「問題箇所の特定(Where)」「真因の追求(Why)」

人は What や Where が曖昧なまま適用な Why に基づき How を決定してしまいがち。

問題意識の明確化(What)

「あるべき姿」と「現状」を明確化し、ギャップである「問題意識」のズレをなくす。

問題箇所の特定(Where)

Why に行く前に Where を明確にする。解決すべき問題は2つあるかも。議論を効率的に行うべく、問題箇所を特定する。

真因の追求(Why)

幅広い知識と具体的な情報が不可欠であり、「衆知を集める」ことが最も効果的なフェーズ。 MECEに考えることも必要だが、それだけでは真因にたどり着けないことも。

理想状態をイメージし、どんな条件が揃えばそうなるのかを考える方法も有効。 「他に全く違うパターンで問題が生じることはないか?」を問いかけてみるなど、あらゆる可能性を探る。

※人の能力や意識で「なぜ」を止めない→再発防止策に落とせないから。また、犯人探しは積極性を削ぐためというデメリットもあるため、構造的な課題まで深掘りするようにする。

実行プラン・コミットの確認・共有

メンバーが対策案の実行に向け、実際に動き出せるようにすることが目的。具体的に定める。

いつまでに、何を、どの程度、どのように、誰が責任者で行うのか。 特に、「作業の目的とゴールイメージを関係者が共有すること」と「責任者を明確にすること」は大事な要素。

さばき

「さばき」=議論の現場で参加者から意見を引き出し、適切に導くコミュニケーションの技術である。

ファシリテーターは「主役」ではなく「演出家・ディレクター」といった役回りが理想である。

さばきの基本動作は以下の4点だ。

  • 発言を引き出す
  • 発言を理解し共有する
  • 議論を方向づける
  • 結論づける

発言を引き出す

  • なぜこの場にいるのか、当人にとってどのような関係があるのかを最初に触れておくとよい。
  • 立場上発言をしにくい人がいる場合には、躊躇する原因を取り除くアシストを行うとよい。
    • 「◯◯さんの立場からすると、この案には当然懸念を感じると思いますが、いかがでしょうか?」
    • 「常に最前線でお客様に接している皆さんの意見を聞きたい」
    • 「まだ当部署の状況を知らないフレッシュな目で見て気づいた点をあげて欲しい」

発言しやすくするための刺激を与える

  • 考えるべきこと、答えるべきことを絞って意見を聞くようにする
    • 「まずは賛成か反対かの結論だけ」
    • 「意見は別として、検討すべき点に絞って」
  • 論点や切り口を示してあげる
    • 「効果と効率の面から意見をいただきたいのですが」
    • 「ここでは新製品開発の意思決定プロセスに沿って、、、」
  • 別の意見・反対意見を求める場合には、それをはっきり示す
    • 「他に検討すべき点はないですか?」
    • 「ここまでは賛成という意見がおおかったですが、逆に反対だという意見はありますか?」
  • 話す内容や説明の仕方、意見を出すレベルを具体的に提示する
    • 「A、Bどちらの案がよいかの結論と、その案を推す理由を述べてください」
    • 「まずは考えられる原因をできるだけたくさん洗い出してみよう」
  • より具体的な状況を示し、イメージを刺激する
    • 「あなたがこの件をお客様に説明するとしたら、質問されそうなことは何でしょうか?」
  • 家庭によって制約を外して意見を言いやすくする
    • 「仮に予算の制約がないとして、効果的だと思う案はないでしょうか?」
    • 「いま進んでいる検討項目はいったん忘れて、そもそも何を検討することが必要か?」

もっとも大事なのは、心から参加者の発言を聴きたいと想い、それをしっかり態度で示すことである。

発言を理解し共有する

ファシリテーターの聴く基本ステップ

  1. 発言を聴き、理解する
  2. 発言を受け止めたことを発言者にはっきり示す
  3. 理解を確認する
  4. 参加者全員が発言を理解できるようにする

※ 3,4は省略したほうが良い場合も多い。流れを切ってしまう恐れがあるため。

理解する=その発言が議論全体の中でどのように位置づけられるのかを把握すること。 →発言の後に、どの方向に議論を進めるべきか、を判断しないとならない。

常に「So what?」を心の中で発してみるとよい。そうすることで、主張を掴むことができる。

まとめると、ファシリテーターが参加者の発言を聴く際には、「何のために(目的)」「何について(論点)」「何を(意見・主張・結論と根拠・理由)」言っているのかを掴むことが必要。

発言を深く理解する

人の話を正しく、深く理解するために役立つのが「論理の三角形」。

「論理の三角形を意識して話を聴く」とは、論理の三角形のいろいろな部分が欠落した状態で話される相手の話を、「狩猟と根拠」の構造の中に置いてみて整理する。その上で、欠落している部分は何か、話し手が説明してない部分には本来なにがあるべきか、を考えながら話を聴き、相手の論理展開を推定しようとすることである。

理解のためにすべきこと

  • 主張を明確にする
  • 「隠れた前提」を確認する
    • 演繹と帰納のいずれかの論法を想定
    • 演繹の場合、正しい前提を用いているのかに注意
    • 帰納の場合、逆の事例にも着目。各事例で、共通点と違いを分析し論理展開の妥当性をチェック
  • 欠けている論点を補完する

これらの手法は、普段から文章を読む時などに意識しておき習慣化しておくとよい。

議論を方向づけ、結論づける

参加者が納得感・達成感を持ちながら、話が先に進んでいくというのが望ましい議論の姿である。 その上で大事なのが、ある結論に参加者が納得感を持って合意する上で、議論すべき「論点」が十分に議論されているかどうかという視点となる。

今議論すべきでない論点への対応は下記の2点。

  1. 「そもそも議論する必要がなく、その議論に時間を使うべきでない論点」
  2. 「議論すべきだが、今、ここではない」

議論を止める際は「説得」ではなく「問いかける」

  • 発言そのものを受け止め、理解を示す
  • 本来議論すべき論点に意識を向けてもらう
  • (必要なら)その論点で議論を続ける必要性について問う
  • 止める発言や論点が活きる機会・場面が別にあることを示す

「まとめる」、そして「結論づける」

「論点と結論」をセットで要約し、参加者に確認する。

「議題の到達点」と現状を比較し、得るべき結論が出たのか、参加者の認識や意欲などは目指す状態になったのかを確認する。

到達点までいっていなくても、どういう段階までいったのか、そして、この後に何を決め、どこまで進めることが必要なのかを明確にすることが肝要である。

合意が形成されていない、結論が出ない状態で目指すべきは、「条件付きの合意」を形成し、それを会議の結論とすることである。

条件付きの合意なしに「次回また議論しましょう」では、納得感が薄れるし、次回の会議でまたゼロからのスタートとなりかねない。

更に詳細が気になる方はぜひ書籍を

本記事では、ファシリテーションの教科書の内容についてまとめてみました。書籍には、様々な事例があり、読むとさらに理解が深まるので、おすすめです。

ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ

ファシリテーションの教科書: 組織を活性化させるコミュニケーションとリーダーシップ

© 2018 Motoki Yoshida