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技術書クラウドファンディング『PEAKS(ピークス)』が示すみんなで作る新しい出版の形

「書籍の出版は実際に本を出してみるまでその成否は分からない。」

今、そんな「常識」が変わろうとしている。そう思わせてくれる1つのサービスが技術書クラウドファンディング「PEAKS」だ。

昨年の4月に、PEAKS で「ゼロから創る暗号通貨」という書籍のプロジェクトに参加してみたので、その感想と PEAKS というサービスについて簡単に紹介しよう。

PEAKS(ピークス) とは?

PEAKSトップページ
PEAKSトップページ

PEAKS(ピークス)とは、一言でいうと、「技術書クラウドファンディング」のサービスである。

著者は、執筆を検討しているテーマについて、

  • その書籍の概要
  • 目次

等を作成し、PEAKS 上に掲載。

それを見た人々が、購入の意思を示し、購入の意思表明者が特定の人数を超えると、プロジェクト成立となり、決済がされる。

そして、そこから本格的に執筆が開始される。ここで面白いのは、執筆途中の内容を著者がPDFでシェアしてくれたり、アドバイスを求めてくるところだ。

今までの出版の場合には、編集者と執筆者の二者間で行われていた執筆作業のプロセスに、執筆者と購入者(クラウドファンディング参加者)という関係性が加わった。

さらに、面白いのは、書籍の完成後に、クラウドファンディングの参加者には専用の紹介用URLが生成され、そのURL経由で購入がされると、書籍金額の実に30%が紹介者に還元されるということだ。

一般的に、書籍を販売した際の著者の印税は10%程度と言われるから、紹介者に30%を還元するというのは本当に大丈夫なのかと不安になってしまうほどの数字である。ちなみに、Amazonのアフィリエイトリンクは3%の還元なので、そことの比較では10倍ということになる。

クラウドファンディングの参加費についても、書籍の購入費用が3,600円なのに対して、4,000円と誤差とも言える範囲内だ。私の場合、書籍が出来た時にツイートをしたところ、3冊が購入されたため、3,000円ほどが還元され、実質1,000円で書籍を読むことができた。まさに Win-Win な仕組みだ。

参加したプロジェクトについて

ちなみに、参加したクラウドファンディングのプロジェクトはこちら。暗号通貨の本質を学ぶために、Simple Bitcoin というシンプルにアレンジしたビットコインのような暗号通貨を実際に手を動かして作ってみるという趣旨の書籍である。

暗号通貨、ブロックチェーンはまだまだこれからで、2019年にようやく社会実装が進んでいきそうというフェーズなので、興味がある方はぜひに。

peaks.cc

© 2018 Motoki Yoshida